クライアントが動かないで困っているコンサルへ
「一生懸命アドバイスしているつもりなのに、クライアントが動いてくれない。クライアントに成果が出ない」これ、コンサルタントあるあるの1つかなと思います。
「なんで動かないんだろう?」「なんで、わからないなら聞いてくれないんだろう?」私の伝え方が悪い?私がやりすぎ?でも、こっちがやらないと、状況は変わらないし…と、なんだかんだと時間も結構取られていたり。
今回は、優秀なコンサルタントさんほど、陥りやすい、このループを解決するための、クライアントさんが主体的に動くようになる対話力、質問力についてです。
クライアントさんが主体的に動くようになれば、あなたもかける時間が減るのはもちろん、あなたの実績にもなりますよね。
今回、実践しやすいようセッション編とメール編に分けてご紹介します。あなた自身の思考の整理にも役立つスキルなので、ぜひ、活用してください。
目次
セッション編
質問を工夫
ちょっと、セッションの状況を振り返ってみてください。話しているのは、あなたとクライアントさん、どちらが多いですか?あなたの方が多い場合、これをクライアントさんの方が多く話すようにしましょう。
いや、こっちが聞いても相手がなかなか話さないし、というのもあると思うのですが、そのために質問の仕方に一工夫。
答えが、YES/NOで終わってしまう質問(クローズドクエスチョン)ではなく、どう思いますか?なぜ、そう思いますか?どうすればいいと思いますか?など、自分で考えて答える質問(オープンクエスチョン)を増やすといいです。
そうすると、自分で考えるようになります。もし「わからない」という答えであっても、「どこがわからない?」と聞くことで、相手はまた考えます。どうしても煮詰まっているような時は、「XXということ?」と聞いてあげたり、「AとBなら、どちらが近い?」など選択肢を出してあげて聞くのもいいですね。
大事なことは、沈黙を恐れないこと。相手が黙っている時は考えている時なので、先回りすることなく、焦らず待ってあげましょう。「大丈夫、じっくり考えていいよ」と。もし、あまりに長い時は、「どこがわからない?」など、助け舟を出してあげるといいですね。
アクションと期限を共有
「やるって言ったのに、やらない」そんなパターンが多い方の場合は、セッションの最後に、次にやることは何かをクライアントさんに、言ってもらいましょう。こちらからいうと、意外とちゃんと聞いてなかったり、理解していなかったりするので、言ってもらうことで、クライアントさんがわかっているかどうかの確認にもなります。
そして、期限です。こちらから期限をいうのではなく、「いつまでにやりますか?」と聞いて、期限をクライアントさんに決めてもらいましょう。人は自分で決めたことは守ろうとするので。
いや、それじゃ遅すぎでしょ、と思ったら、それで間に合いそうですか?とか、なぜ、その期日にしたの?とか聞いてみるといいですね。全てはこちらで考えるのではなく、クライアントさんの主体性を引き出すことがポイントです。
メール(チャットワークなど)編
メールの質問で、「XXはどうしたらいいですか?」とすぐに答えを聞いてくる傾向の方は、そのまま答えず、「XXさんはどう思いますか?」とか「XXさんはどんな案を考えてみた?」と、まず、あなたはどうなんだい?というところを確認し、それから答えた方がいいですね。
事前に自分でもちゃんと考えることで、クライアントさんの理解は何倍にもなりますし、安易に聞くことが減ります。
調べればわかることなら答えではなく、調べ方を教えましょう。それ以降は、同じことなら自分で調べられるようになります。
また、「うまくいかない」というような抽象的な質問の場合は、「何がうまくいかない?」「なぜ、そう思うの?」というところを、引き出すといいです。答える際の前提がガラッと変わってしまうこともありますし、そう聞かれて考えているうちに、自分で気づきを得て、解決してしまうこともありますから。
まとめ
優秀なコンサルほど、先読みができてアドバイスをしてしまいがち。それをグッと我慢して、質問したり、クライアントさんに決めさせるようにすることで、相手の主体性を引き出そう。
そうすると、なんとアドバイスした時以上に、感謝されますよ。XXさんに相談してよかったです!!!って。